
4月も半ばを過ぎ、学校の授業もそろそろ本格的に進みだしてくる頃です。学年が進むにつれて学習内容が難しくなり、進み方もだんだんと速くなります。そのペースに遅れないようにするためにお話しするのが今回のテーマです。
授業を聞いて難しいと感じるというのは、学習内容自体が難しいということも事実ですが、初めて学習する内容であるということも大きいです。それは当然のことと思われますが、実際に初めて学習する単元が「連立方程式」「関係代名詞」というような単元の名前だけ聞いただけでも難しいと感じてしまうことが生徒にはよくあります。つまり、先入観により脳が「難しい内容だ」、と感じてしまうことにより、理解する回路が鈍くなってしまうのです。
ではそれを防ぐためには、どのようにするべきでしょうか。その答えは「予習」です。私は以前から予習よりも復習が大事、とお伝えしてきました。それは今でも変わりませんが、予習をするにはかなりの労力がかかるため、時間をあまりかけられない人には復習の方が効果的である、ということです。しかし、学校の授業についていくため、より理解をするためには予習は有効です。ただ、予習をするといってもいろいろな方法があります。英語の教科書本文の文章を辞書を引きながら和訳しておく、数学の例題の問題を手順に従って解いておく、などです。
しかし、それほど時間をかけなくてもできる方法があります。それは「事前に学習する教科書を読んでおく」ことです。次回の学校の授業でどのような内容を学ぶのか、目を通しておくという予習方法です。先ほどもお伝えしましたが、人間は初めてのものには、難しいと感じてしまいます。そのため、一度読んでおくだけでも授業に臨んだ時の感じ方が全く違ってきます。予め読んだ時にはよくわからなかった文章が、授業内で先生が説明していると、「ああ、そういうことだったのか」という手応えを感じるようになります。
学校の授業が分からなくなりだすと、あっという間に置いていかれます。それを取り戻すには、授業時間の倍以上の時間がかかります。ついていけない、分からない、となる前にしっかりと予習を行っていきましょう。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹