今年の大学入学共通テストでも英語の長文問題に対して、質・量ともになかなか厳しいと感じた受験生も多いと思います。英語は、単語、熟語、英文法、長文といろいろな組み合わせによって問題構成されています。入試では、ほぼ英語長文の問題で占められていますので、単語力や英文法の力をつけた後に多くの長文読解問題を演習していく必要があります。しかし、この問題演習もやり方を間違えると、なかなか力が付いていきません。
◆間違い①:わからない単語を調べながら長文を読み進めている
⇒どんなに英語の力をつけている人でも、意味のわからない単語は必ず出てきます。その単語を調べながら読み進めても力は付きません。もちろん試験中は辞書を使って調べることはできません。
◆間違い②:問題を解いた後、すぐに答え合わせをしている
⇒問題を解き終えると、正解をしているかどうか気になります。英語長文の問題では、すぐに答え合わせをしないことが大事です。理由はこの後ふれていきます。
このような間違いは、即改善しましょう。英語の成績や偏差値が伸びないヒトの多くが、長文問題を上記のような間違ったやり方で進めていることがほとんどです。
◆正しい力の付く英語長文問題の取り組み方
その①:意味がわからない単語、訳せない単語については、下線を引きながら読み進めましょう。辞書を引きたくなる気持ちをグッとおさえて、前後関係や前後の文脈から、その単語の意味を類推して問題を解いていきましょう。
その②:問題を解き終えたら、すぐに答え合わせはしません。まず、下線を引いた単語の意味を調べましょう。辞書で引いた後、自分の類推した意味と比べ、こういう意味だったのか、と理解を深めてください。すぐに辞書を引くよりもインパクトがあるため、頭にも残ります。
その③:その②で調べた単語の意味をふまえて、もう一度問題の正誤をみていきましょう。単語の意味が違ってくることで、正解が変わるケースがかなりあります。
その④:ようやく答え合わせです。自分が正しいと思った答えや日本語訳が、回答解説と比べてどのようになっているのかを検証しましょう。長文問題の解説には日本語訳も載っています。自分の訳との違いを知ることも、英文読解の力を伸ばす原動力になります。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹