毎日、暑さが加わり、夏本番がやってきます。7月下旬からは、学校の夏休みに入ります。先日、あるお母さんから次のような相談を受けました。うちの子は、夏休みに入る前に綿密な計画を立てるのですが、いつもその計画通りにいかないで、途中で投げ出してしまう、というものです。その子は、何月何日の○時から○時には、英語の○○を△ページやる、というようにスケジュールがびっしり埋まっているという状態でした。
このような計画を立てると、計画を立てただけで満足してしまいがちです。計画を立てることと実行することは別問題です。もちろん計画通りに実行できれば、それは非常に大きな成果になります。問題なのは、計画を立てたことでやったつもりになってしまうことです。
二つ目の問題は、綿密な計画を立てるほど、実行が難しくなってしまう、ということです。1日6時間、7時間と勉強時間を設定しても、その通りに進めることができるとは限りません。体調がよくない日もあるでしょうし、急に別の予定が入ってくることもあります。当初の計画通りに進められないと、普通の人はそこでいやになってしまい、相談を受けた保護者の子どものように途中で投げ出してしまう、ということになります。
では、どのような計画を立てればよいのでしょうか。計画はあくまでも計画です。実行できるような計画を立てることがポイントです。それも毎日やる計画を立てることではなく、1週間単位でやることを決めていきます。今週は英語のワークを○ページ、数学の問題集を△ページ、というように、1週間でやるべき量を決めます。日によっては、あまり勉強に時間が取れない日もできてますが、それを1週間のうちの別の日で挽回するようにします。また、少し早めに進められれば、週の後半は余裕をもって過ごせます。
無理な計画で時間をかけ、実行できない結果になるより、1週間単位でスケジュール計画を立てて、それを確実に実行するようにすることが、この夏、有意義に過ごせるポイントです。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹