教師が気をつけていること
生徒に教える側として、いつも気をつけている点があります。それは、生徒がわかりやすい授業を行う、ということは勿論ですが、それ以上に「授業が楽しい、問題を解くことが面白い」という点です。
生徒には「得意な科目(好きな科目)」と「苦手な科目(嫌いな科目)」が必ずあります。大学の学部や学科を選ぶ進路選択のときには、必ず好きな科目が関連する方向を選ぶはずです。例えば数学が好きであれば、理学部の数学科に行って数学の先生や数学者を目指そう、あるいは国語が好きなので文学部の国文科に行って川端康成の研究をしたい、などです。
では、過去にその好きな科目、嫌いな科目を教えてもらった先生は思い当たりますか?ほとんどの人がそれぞれ高校だったり中学だったり、あるいは塾の先生かもしれませんが、必ず思い当たる先生がいると思います。何が言いたいかというと、自分の将来の進路を考えるときに、その方向は、過去に自分を教えてくれた先生の影響が大きい、ということです。
科目を好きにさせてくれた先生は、授業中にトリビア的な興味の湧くような話をしてくれたり、その科目の魅力を授業から少し脱線しながらも説明してくれたりしたのではないでしょうか。
将来の進路を考える時に、語学が苦手だから理系に進もう、理数が苦手だから文系を選ぼう、というような消極的な選択はできるだけ避けたいものです。それよりも前述したように、自分の興味関心が強い方向へ進んだ方が、後々社会人になってもプラスにもなります。だからこそ、生徒に向き合う私たちは、苦手な教科や科目であっても、その科目が持つ面白さや興味の湧くような話をして、できるだけ将来の選択の幅を持ってほしいと思いながら、日々子どもたちと向き合っているのです。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹