生徒に授業をしていると、「わかった」という反応が多くあります。わかったことから理解が始まるのですが、わかっただけで「できる」と思い込んでしまう生徒も多いのです。
「わかる」と「できる」は全く違います。物事はわかっただけでは、決してできるようにはなりません。例えばスポーツの世界でもそうです。先日、サッカーのワールドカップがアルゼンチンの優勝で幕を閉じました。連日、世界のスーパースターたちが素晴らしいプレーを見せていました。あれらのプレーを見ただけでは決してできるようにはなりません。一生懸命真似したり、繰り返しの練習をしなければ絶対に出来るようにはなりません。
ちょっと極端な例でしたが、「わかる」ということは「脳にインプットする」ことです。サッカーであれば、トラップやパスの出し方の手本を視覚を通して理解したり、監督やコーチの指導を受け入れる、ということです。その上で、その通り真似をする、繰り返し練習することでようやく身に付くのです。繰り返しの練習とは「アウトプット」するということです。
このことは勉強についても同じことがいえます。教科書を読んでいるだけ、ノートを眺めているだけでは、決してできるようにはなりません。学習においてテストの点数を上げる、志望校に合格する為には、できる訓練をする必要があります。つまり、問題を解く、自分の手を動かして正しく解ける練習をするのです。単語や漢字を覚える時も同様です。ただ単語のつづりや漢字の読みなどを見ているだけでは、なかなか書けるようになりません。テストは知識を知っていても正しく書けなければ、点数にはなりません。
以前もお伝えしていますが、インプット「3」、アウトプット「7」の比率で、アウトプットに重点を置いた学習に切り替えましょう。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹