学年の後半に入り、前期の成績や小学校の「あゆみ」も出されました。この時期、こうした「評価」が出されると、保護者からは、「うちの子は、~が短所で」といった相談が寄せられます。
しかし、長所も短所もどちらもある特徴をどうとらえるか、という話です。子どもの性格や行動、考え方などに対してどう見るかによって、長所・短所が決まってくるのです。そもそも短所の無い人はいません。誰にでも自分自身で直したいところや改善したいところがあるはずです。特に親から見ると、わが子に対する期待値もあって、「どうしてうちの子は~」といった観点になってしまいがちです。
例えば「やることが遅い」と言われてきた子に「慎重に考えて行動できるところがいいところだ」、「物事が長続きせず、次々に別の事に手をつけてしまう」と言われている子には「いろいろなことに興味や関心があるのはいいね」というように、ひっくり返して考えてあげるのです。
短所を見つけてあげるのも重要な親の役目だと思います。しかし、短所も反対から見ると、それが長所であることもたくさんあります。もちろん、子どもの特徴が原因で何か問題が起きているのであれば、それを指摘してあげることは重要なことです。しかし、短所をそのまま叱ってしまうと自分自身も短所だと思っているので、子どもも委縮してしまいます。逆に長所として見てあげると、本人も受け入れてもらえたと感じて、ポジティブな見方ができる様にもなります。
また、短所を指摘してダメ出しをしてしまった後は、必ず長所へ言い換え、フォローをしてあげてください。子どもは、親が自分のことを理解してくれていると気づけば、どんどん成長への階段を上がってくれます。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹