7月に入り、各受験生の模試が実施されています。教室でも模試の結果を返却していく中で、生徒や保護者の方が偏差値や合格判定に一喜一憂されています。志望校に対する判定が「A判定」「合格率80%」など、良いものであれば嬉しいのですが、模試はあくまでも模試です。志望校の判定を気にするよりも、問題毎の自分の正答率と受験者平均、正答率の高い問題を自分自身が間違えていないか、という点に注目しましょう。
◆大問毎の得点が平均よりも低い場合
大問は単元でひとまとまりになっています。その問題の得点が低いということは、その単元が自分の弱点、ということでもあります。その場合は問題の単元を復習しておく必要があります。問題の解き直しだけでなく、単元で扱った内容や重要事項を教科書や問題集などを使って整理しておきましょう。
◆受験者の正解率が50%以上の問題を間違った場合
正解率50%以上というのは、半数以上の受験者が正解している問題です。こういった問題は、必ず正解にしなくてはなりません。本番で間違わないように、今回の模試では、なぜ間違ったのか、どのように考え答えを導き出せばよかったのか、そのためには次回以降どのようにしていくのか、という点に注目すべきです。
この時期は、どの受験生にとっても、しっかりと弱点を克服し、秋以降の過去問対策・入試実践問題に備えて実力を蓄えていく時期です。一番良くないことは、模試を受けて受けっぱなし、という状態です。結果が悪くても、「本番でなくて良かった」とポジティブにとらえ、間違った問題は自分の伸び代と考え、できれば模試を受けたすぐ後に、問題冊子を見ながら自己採点をし、早いうちに見直しと解き直しをすることが重要です。くれぐれも志望校の判定結果だけ注目するのではなく、その内訳をしっかりと検証していきましょう。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹