前回に引き続き、今回では面接に臨むにあたり、その準備の仕方についてお話しします。
前回の質問については、必ず自分の答を文章化しておきましょう。頭の中だけでまとめておいても、緊張した面接会場では、考えておいた自分の答が真っ白になる、ということは良くあります。そうならないように、自分自身の「台本」を準備しておきましょう。その台本作りの極意をお伝えします。
①面接官の質問の意図と目的をふまえる
面接の質問では、面接官が知りたいこと、が質問となります。言い換えると聞きたいこと・知りたいことがあるから質問をするのです。では、面接官が知りたいことが受験生から返ってこなかったらどうでしょうか。「具体的に説明してください」「それはどういうことですか」などの所謂「突っ込み」が入ります。そうならないためにも、面接官が何を知りたいかを常に考えて答を準備する必要があります。具体的には、
Q:あなたの長所は何ですか?
⇒面接官が知りたいのは、「何事にも諦めない所」でも「真面目な所」でもありません。あなたの長所を大学でどう生かすのか、このことが知りたいのです。
②一問一答にならないこと
①に関連していますが、自分の答えが「〇〇です」だけでは、面接官の知りたい答になりません。その後にしっかりと「それはなぜか」「どうしてか」を述べてください。
③まず結論、その後に理由・説明
質問がされたら、まず結論をズバリ言いましょう。そしてその後に結論に対する理由や説明をします。そうすることで、聞く側も分かりやすく、話す側もどこまで話をしたか話しやすくなります。また、志望理由などが複数ある答えについては、結論は「志望理由は2つあります」、説明として「1つ目は~」「2つ目は~」というように展開していくと良いです。
④過去のことを聞かれたら未来のことにも言及する
自分の過去のこと(高校生活、自分自身のことなど)を質問されたら、必ず未来について言及してください。例えば、①で紹介したように長所について答えた後、その長所を生かして今後どのようにしていくのか、というように今後のことについてまで説明をしてください。
⑤志望理由は、2つ以上の観点で
面接の質問で一番重要なのが「志望理由」です。あまりにもあっさりしすぎていると、本当にうちの大学に来たいのか?と疑問を抱かれます。なぜ、その大学を選んだのか、他大学との違い、学びたい講義や教授など具体的に述べていきましょう。
⑥志望理由はストーリー
志望理由を述べていくときにもうひとつ重要なポイントは、時系列でストーリーを作ることです。ただ単に大学で学ぶことだけを述べるのでは、説得力がありません。大学卒業後の社会での目標、そのために大学で学びたいや必要な知識や技術が志望大学で学べるという流れが必要です。また、将来の目標を考える様になった過去のきっかけや、そのために今自分で努力していることなども述べていくと、より充実した内容になります。
以上の点を注意しながら、まずは自分自身の答を作成していきましょう。
次回は、面接本番の対策についてです。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹