めっきりと朝晩涼しくなり、学習に最適な季節となりました。「食欲の秋」でもありますが、今回は食べ物と脳力アップとの関係についてです。
テストや勉強の際に脳がしっかりと働いてくれるかどうかは重要な問題です。しかし、いきなり脳に働け、と言っても無理な話で、それなりの条件を整えてあげる為には十分な「栄養」が大切です。
脳に必要な栄養素としてタンパク質があります。これは肉や魚、牛乳、大豆などに含まれ、成長期にも欠かせません。またタンパク質には体温を上げる効果もあり、やる気が出てくるだけでなく、持久力もつくと言われています。
受験勉強ではストレスもたまってきますが、これを緩和するのに有効なものが、カルシウムやビタミンB1などです。カルシウムは牛乳、ヨーグルト、煮干し、ゴマなどに含まれ、ビタミンB1は豚肉、豆、魚、胚芽米などに含まれています。カルシウムが不足してくると、落ち着きがなくなるなど感情が不安定になり、集中力が低下します。また、甘いものや加工食品を多く摂りすぎたりすると、余分な糖分が乳酸になり、これが身体を酸性化します。人間の身体は弱アルカリ性ですから、大量のカルシウムを使って弱アルカリ性に戻そうとします。そこでカルシウム不足となり、大脳や神経が不安定となる為注意が必要です。
その他にも勉強に必要な栄養素として、鉄分や炭水化物があげられます。鉄分が不足すると血中酸素が低下し、脳に十分な酸素が供給できなくなるため、脳の働きも低下します。炭水化物は脳のエネルギー源になり、スタミナのある身体を作る上で必要なものです。鉄分を多く含むものは、肉類、卵、海藻類があり、炭水化物を多く含む食品は、米、パン、イモ類があります。そして、これらの栄養素を十分に活用するためには、野菜や果実も食べ、各種ビタミン類も積極的に摂ることを心がけましょう。
食事の事でもうひとつ付け加えるならば、よく噛むことも大事なことです。最近はハンバーグなどやわらかい食品が多いようですが、よく噛むことは消化を助け、同時に頭の働きを良くするものです。毎日の食事だからこそ、有効に「脳力アップ」に活かしたいものです。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹